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ジャン・フォートリエ/Jean Fautrier

ジャン・フォートリエ(1898~1964)は、20世紀のフランスを代表する画家の一人です。

パリに生まれたフォートリエはロンドンで美術教育を受け、第一次世界大戦から復員後は、作家のアンドレ・マルロー(1901~1976)やジャン・ポーラン(1884~1968)らと親交を深めながら、パリを拠点に画家としての才能を磨いていきました。写実的な絵から始まったフォートリエの作風は、次第に暗い色調の抽象画へと移行し、伝統的な油彩からも距離を置くようになります。1930年代は一時的に画業から遠ざかるものの、第二次世界大戦が勃発すると再びパリにアトリエを構え、レジスタンスにも参加しました。しかし、1943年にはドイツ軍の捜査から逃れるために、友人の手配でパリ近郊へと身を寄せることとなります。この戦時下の、精神的に圧迫された環境で描かれた連作【人質】は、戦後に発表されるやいなや大きな反響を呼びました。厚く塗り重ねられた焼き物のような絵肌と激しく歪んだ抽象的な人物造形により、戦争の犠牲者たちの苦悶を強烈なまでに突きつける本作は、間違いなくフォートリエにとって一つの到達点でした。以降、分厚い絵の具の層と独特の質感を特徴とした、美しくも緊張感のある作品を次々と手がけ、1960年のヴェネツィア・ビエンナーレでは大賞を受賞するなど国内外で高い評価を得ていきました。

晩年のフォートリエは抵抗を示しているものの、アンフォルメルの先駆けとして位置づけられている点も、いかに彼の作品が斬新で、戦後美術の動向に先鞭をつけたのかを示唆しています。戦前の日本においても、文献にその名前が挙がるほど注目を集めていたフォートリエですが、1956年に開催された「世界・今日の美術展」にて、アンフォルメルの作家の一人として紹介されたことでさらにその存在感を強め、1959年に来日した際には南画廊の個展で大成功を収めるなど、日本の美術界に大きなインパクトや影響を与えました。1961年には第6回日本国際美術展で外務大臣賞を受賞しています。日本では、大原美術館やアーティゾン美術館などに作品が収蔵されています。

先述の通り、フォートリエはフランスを代表する画家であるとともに、戦後美術という、より広い文脈を語るうえでも欠くべからざる作家と言えるでしょう。

ジャン・フォートリエ/Jean Fautrier

ジャン・フォートリエ/Jean Fautrier

ジャン・フォートリエ/Jean Fautrier

ジャン・フォートリエ/Jean Fautrier

作品名:Les tranches d’oranges

サイズ:27.5×35.5cm(1944年 Orijinal Multiple)

価格:ASK

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