ミズ・テツオ/Mizu Tetsuo
ミズテツオは、日本の抽象画家です。「国際信号旗」から着想を得た、幾何学的な抽象絵画でよく知られています。
1944年、東京都に生まれたミズが画家を志すようになったのは、巨匠モディリアーニ(1884~1920)の作品と出会い、彼を生涯の師と決めたときのことでした。1971年より武蔵野美術学園にて絵画を学び、1983年から2年半ほどイタリアに滞在したのち、船舶間のコミュニケーションに使われる「国際信号旗」のモチーフを組み合わせた抽象絵画「フラッグ」シリーズを発表します。一躍脚光を浴びることとなったこの「フラッグ」シリーズは、抽象画でありながら繊細な詩情や哀愁を漂わせており、そこに彼が敬愛していたモディリアーニや竹久夢二の影響を見てとることができます。また、浮世絵や花札の絵柄を思わせるマットな質感は、船上ではためくフラッグのモチーフと溶けあい、斬新で瑞々しい世界観を演出しています。
上記のシリーズによって国内のみならず欧州でも高い評価を得たミズは、1980年代から1990年代にかけて、イタリアやフランス、スペインなどで次々と個展を開催したほか、教会から依頼を受けてステンドグラスを制作するなど国際的な活躍を見せました。現在も旺盛な創作活動を継続しており、国内外で注目を集め続ける作家の一人です。
作品名:無題
サイズ:H40×W12×12cm(1997年 木彫に油彩)
価格:ASK