元永 定正/Motonaga Sadamasa
元永定正はもともと漫画家を志しており、雑誌等に漫画の連載などを受け持つこともあったという。後に濱邊萬吉に師事し、本格的な油彩画を開始する。
抽象画家に転向すると、吉原治良に認められ、具体美術協会に入会。協会に参加した元永は、前例のない絵本づくりを志しながら、協会での16年間を中心メンバーとして活動する。
日本画の「たらし込み技法」にヒントを得、キャンバス上に絵の具を流した動きの感じられる作品や、色をつけた水を透明な袋に入れ吊るした作品など、自然現象を表現した作品を発表し注目を集めた。
作品名に擬音語や擬態語を取り入れるなど、どこかコミカルで遊び心溢れる抽象画を多数発表。絵本も数多く手がけており、いずれも創作の原点である自然の色や形を連想させる、観るものも心を和ませてくれる作品ばかりである。
作品名:しかくのなかのいろしかく
サイズ:10×15cm(2000年 紙にペン/アクリル)
価格:300,000円